SOMAJAPAN ASSOCIATION
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Premium Note

「大丈夫です」を、そのまま記録しなかった

三枝 里緒|コンディショニング担当(架空)

三枝 里緒|コンディショニング担当(架空)

社会人ランニングクラブで練習前後の対話と負荷の調整を担う、という設定の著者。

この著者・会話・事例は創作です。実在の人物や日本SOMA協会の指導実績ではありません。

地域のランニングクラブで、練習前に一人ずつ声をかけていた頃の話だ。ある参加者は毎回「大丈夫です」と笑って答える。私はそれを「予定通り走れる」の意味で受け取っていた。実際には、彼女は仕事が立て込む週ほど周囲に迷惑をかけまいとして、その一言を使っていた。

気づいたきっかけは走る姿ではない。練習後、着替えを終えた彼女が階段の前でしばらく立ち止まっていた。私はそこで初めて「大丈夫」の中身を聞いた。返ってきたのは「走りたい気持ちはあります。でも今日は余裕がないです」。参加する意思と、その日の負荷を引き受けられる状態を、私は同じものとして扱っていた。

私が用意していた練習は、速く走る区間を含む内容だった。本人の言葉を聞いた後でさえ、「来たのだから予定はこなしたいだろう」と考える自分がいた。どこまで変えるかを一人で決めず、本人と話すために、私は問いを三つに分けた。

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